緊急時の対策手順: 2008年3月アーカイブ
自動車保険は「その時」のためのお守りですが、実際に「その時」を迎えてしまうとパニックになってしまうことも多いでしょう。自動車事故時の対応マニュアルをご紹介します。
自動車保険に加入したら、事前に読んでおくとともに、プリントアウトして車内に置いておくことをお勧めいたします。とくに応急処置法は普段から確認しておきましょう。
なお、特殊な状況として事故の相手方に逃げられそうな場合、すぐに車のナンバーをみて暗記・メモしましょう。
【1:負傷者がいないか確認する】
まず、負傷の程度を確認しましょう。
「ケガはありませんか?」などの声をかけ、意識の有無を確認します。
一見して重いケガであれば、すぐに119番を。ムチウチなど、外見でわからない負傷もありますので注意しましょう。
【2:119番】
ケガの程度によって救急車を呼びます。119番で連絡することは以下のとおりです。わかるものを焦らず伝えましょう。
●救急であること
●いつ・どこで
●事故の内容
●ケガをした人の人数、ケガの程度
●ガソリン漏れなど、二次災害の可能性の有無
●周囲の交通状況
●通報した人(あなた)の名前
※ケガの程度がわからないときは、ケガのようすを伝えましょう。
とくに頭部を強打しているときは、動かすと危険な場合があります。119が適切な処置を指示してくれますので、従ってください。
【3:(必要であれば)応急処置】
手が足りないようであれば、周囲に助けを求めましょう。119番の指示があれば、それに従いましょう。
●止血
・圧迫法……出血しているキズの上に清潔なガーゼやハンカチなどをあて、手でしっかりと押さえて圧迫します。手足であれば、心臓より高い位置に持っていくと止血しやすくなります。
・関節圧迫止血法……おもに手足の出血である場合、キズ口から心臓に近い脈を押さえて止血します。
・止血帯法……手足の大出血で、圧迫法で止血できないときは、キズ口より心臓に近い部分を布などで強くしばって止血します。この場合、止血した時間を記録します。
●骨折の固定
ムリに動かさないようにしましょう。神経や血管損傷の恐れがあります。
(1)板、雑誌、傘など、固さがあり、添え木になるものを探します。
(2)添え木をあて、折れているところの上下2関節が動かないように固定します。
【4:周囲の安全の確保】
手が足りなければ、周囲に助けを求めましょう。
(1)続発事故の恐れがないとき……そのまま動かさず、事故現場を保存します。
(2)続発事故の恐れがあるとき……安全な場所へ車を移動します。車の移動ができないときは、三角表示板・発煙筒などを車の後方におき、周囲に知らせます。
※三角表示板・発煙筒をおく位置は、事故現場からある程度の余裕をもたせましょう。高速道路であれば100mほどは余裕をもたせてください。
【5:110番か近くの交番へ】
事故が起きたら、義務でかならず警察に連絡しなければなりません。
大きな事故のときは110番で連絡します。連絡する内容は以下のとおりです。
・事故の発生日時
・ケガ人の数とケガの程度
・壊れた物と、壊れかたの程度
・事故現場でそれまでに行った措置
比較的小さな事故であれば、相手方の確認をしたあとに一緒に近くの交番まで行きましょう。
【6:事故の相手方の確認】
事故の相手方と情報交換できるようであれば、互いに身元を確認します。
ここで、名刺を渡してくる相手方もいますが、その名刺が本人のものであるか確認できません。住所氏名などはかならず免許証などで確認しましょう。可能であれば、免許証・車検証・保険証書など、近くのコンビニでコピーを取らせてもらいましょう。
・お互いの住所(本籍まで)、氏名、電話番号(自宅・携帯)
・お互いの勤め先
・お互いの車のナンバー、車種名、保険会社名と保険会社の連絡先
小さな事故であれば、その後、近くの交番まで一緒に行きます。
【7:事故状況の確認】
警察や保険会社に適切に説明できるよう、相手方とともに事故の状況を整理しておきましょう。
目撃者がいたら、その人の氏名・住所や連絡先も控えさせてもらいましょう。
こちら側の信号は青だったなど、ささいなことでもメモに控えましょう。
また、このとき、互いの保険会社とその連絡先を確認し、修理代・過失割合・代車料金・その他補償などについては、互いの保険会社に任せる旨を確認しておきましょう。
【8:保険会社へ連絡】
以上、落ち着いたら、加入している保険会社・代理店に連絡します。
自動車事故を起こしてしまってから、保険がおりるまでの流れです。自動車保険に加入したらぜひ目を通しておいてください。
自動車保険金(任意)がおりるまで
さまざまなパターンがありますが、おおまかな例をご紹介します。
(1)警察へ届け出ます。
(2)保険会社に連絡し、契約内容から検討され、事故が受け付けられます。
(3)保険会社へ保険金請求書類を提出します。書類は、使う保険の種類などにより異なりますが、おおよそ以下のとおりです。
・交通事故証明書
・交通事故発生状況報告書
・診断書など
(4)(保険会社による)示談交渉、示談書の作成。
(5)保険金が支払われます。
自賠責保険の請求
自賠責保険では、保険金を請求する方法に「加害者請求」「被害者請求」の2つの方法があります。
この場合、過失(事故の責任)割合に関係なく、ケガをさせたほうが“加害者”、ケガをしたほうが“被害者”になります。
被害者のほうに重大な過失がないかぎり、自賠責保険金は減額されません。
【加害者請求】・・・・・・事故の加害者が保険金を請求し、被害者に支払われるよう手続きをとることです。
【被害者請求】・・・・・・加害者が請求の手続きをとってくれない場合などには、被害者のほうから直接、相手の保険会社に自賠責保険金を請求することができます。
自賠責保険では、被害者を迅速に救済することも目的であるため、このようなことが認められています。
事故のときの注意事項
【本人同士の勝手な示談は絶対にやめましょう】
事故を起こしてしまったとき、当人同士で示談(事故の処理についての約束事)をするのはやめましょう。「修理代はこちらでもちます」など、事故のあとの処理に関する発言などは控えましょう。「すみません、全面的にこちらが悪かったです」などの過失割合についての発言も控えたほうが無難です。謝罪の言葉だけならいいのですが、のちの交渉がこじれる可能性があります。
「すみませんでした。ですが、過失割合などについては、今わたしは気が動転しているので保険会社にお任せします」などと、一言添え、修理代・過失割合・その他補償などについては、互いの保険会社に任せる旨を確認することが大切です。
【警察には必ず連絡しましょう】
事故のときには、法律上、かならず警察に連絡しなくてはなりません。
これは、人身事故のときはもちろん、物損だけの場合にも必要です。
警察に連絡しないと“実況見分調書”という、事故がおきた証明の書類がつくられませんので、自動車保険を請求するのに必要な“交通事故証明書”も手に入らないことになってしまいます。
その場は誰もケガがなくても、後日ムチウチなどが発覚することもあります。警察への連絡をしないと、保険金が利用できないことにもなりますので、かならず警察には連絡を入れましょう。
【保険会社にも必ず連絡しましょう】
事故をおこすとすぐ「このことが保険会社にばれると等級が下がるのでは?」と思いがちですが、保険会社に事故の報告をするだけで等級がさがることはありません。
保険金を使うか(等級が下がるか)どうかは、おりる保険金の額を聞いてから決めることができるのです。
場合によっては、その後に払う割増保険料の合計より、自己負担で処理したほうが安いこともありますが、保険金額と割増保険料を比べないことには判断できません。
いずれにしろ、保険会社には必ず連絡を入れましょう。
【安易に相手の言い分にのらないようにしましょう】
「警察だけは…」「保険会社には…」などと、積極的に当事者だけの示談ですませようとする相手方もいるようです。しかし、事故現場での口約束はお互いに信用できないものですし、後日あらためて届け出ようとしても手続きが複雑になることがあります。
「今しっかりしておいたほうが、お互いのためですので」と、警察にも保険会社にも、その場で届け出たほうがよいでしょう。
